大学部活回想記

叱られ続きの主将(笑)がべしゃる

ダーウィンよ来るな

私は20代後半まで彼女が居たことがありませんでした。

25歳までは欲しいだの羨ましいだのと思いつつ、それ以上の感情はありませんでしたが25を過ぎた頃から周りに対して強烈な劣等感を持ち始めました。

道端、コンビニ、スーパー、居酒屋、庭園、温泉、寺、神社、ゲーセン、ジムなどそこらで遭遇する全てのカップルに並々ならぬ憎悪をたぎらせていました。

では家の中に居れば安泰かというとそうでもありません。

私はその頃一時的に親と同居していました。

そして日曜の19:30になると夕飯が出来上がるとともに、とある番組が始まります。

NHKによる生き物新伝説「ダーウィンが来た」です。

私はこの番組が大の苦手でした。なぜかといえば4回に3回くらいが求愛から子作りまでの過程を放映するからです。

獣から虫から魚からカップリングしていくのです。

これをまざまざと見せつけられるのは私としては至極辛いものがあるのです。

「畜生や虫けらたちも、愛し愛されているのにお前ときたらw」

NHKさんに言われているようで消えたくなります。

もじゃもじゃの物体から発せられるおやじギャグはなんの癒しにもなりません。

親がこの番組を気に入っているのもあり、番組を変えてくれと頼むのも癪であり(見たい番組もない)、腹も減っているので黙って食べていましたがなかなかつらかったです。

もちろん恋愛ドラマやその手のバラエティーなども苦痛で、なかなかに重症だったと思います。

このことで唯一得したのは、話のネタが増えたことです。

メンバーにもよりますが、自分の中でGOサインが出た時にはこの話をネガティブな感情をぶつける勢いで披露していました。

すると受けます。嘲笑と同情、共感の笑いに包まれ私はこの一瞬だけは恍惚としていました。

苦難に遭いながらも出会いに恵まれ、今は愛する人ができましたがそれと同時に、この話の輝きも色あせてしまい人前で話す気にもならなくなりました。

あの頃に戻りたいとは思いませんが、少し残念です。